専門学校でその業界を知ってから大学へ行っても遅くない


  

音楽・芸術・俳優・声優など、就職する難しさをはるかに超えて、プロとして一人前になることの難しい業界はたくさんあります。

親の立場からすれば、そんな困難な業界に身を置くよりも、無難に安定して稼げる道を目指してほしいという気持ちから、「まずは大学へ行った方がいい」という意見をお持ちの方も多いと思います。

若いうちにその業界を体験してみることも必要



例えばマンガ家やアニメーターを目指す専門学校があります。
マンガを勉強すればマンガ家、アニメを勉強すればアニメーターになれるというほど生易しい業界ではありません。ほぼ成果主義の業界において、安定して稼ぐということは、かなり実力のある者のみが得られる幸運といっても過言ではありません。
だからといって、1回しかない人生で挑戦もせずに無難な道を選ぶというのも残念です。こんな場合、まずは専門学校へ入学することで、まずその業界へ身を投じて、その業界の楽しさや厳しさを体験してくるということができます。
そして2年間、どっぷりとマンガやアニメに触れることができれば、この業界に対する適性が本人にもわかります。
また、自分の人生において、何も挑戦しなかった人は悔いが残るでしょうし、一方で2年間体験してきた人ならば、それなりの満足感や達成感も得られます。

  

2年間、業界に身を投じて、それでもその業界に入りたいと思えば就職するという選択肢があります。実力を認められればフリーとして仕事をする方法もあります。
一方で、大学へ行った方が良かったと思うなら、3年次に編入すれば、時間や学費に対するムダはありません。

また、マンガやアニメの業界に限れば、今はコンピュータを駆使し、データで入稿するということが多く行われています。つまり、業務の多くはIT化されているため、マンガやアニメの専門学校であれば、ほとんどの学校でコンピュータの技術が習得できます。
また、どんな業界でも簿記や会計は必須になるため、これらの関連する資格(日商簿記、情報処理等)を取得させるため、一般企業の事務系の就職が有利になります。

才能がある人には才能を伸ばす教育を行い、残念ながら資質や適性がないなんて人には、その人に合った資格や就職をアドバイスすることで、ムダの無い職業教育や学歴の形成が可能になります。

とりあえず2年間かけて修了すれば、大学3年次への編入資格が得られるのですから、いろんな意味で「つぶしがきく」という言い方もできると思います。

専門学校の特性を活かした進路選び